前書き


集合写真

こんにちは,4回生の鈴木です.
オオソリハシシギがアラスカから,オーストラリアに飛行する季節になりました.
毎年恒例の新入生が入ってくる季節でもあります.

本日は,新入生7人の自己紹介プレゼン発表でした.
7人もの新入生のプレゼンを聞くことができるという高揚感もあり,また研究室員同士の久しぶりの対面であることから,
話すことが積もりに積もり,例年よりも盛り上がっていたのではないでしょうか.

新入生の人物像に関して私の中では紆余曲折ありましたが,この記事を書いている現在では,
のびのびとしていて,愛嬌のある7人の新入生が入ってきてくれたと
快哉を叫びたい気分であります.

この記事では,私の新入生の恣意的な(これ大事)人物像に関しての紆余曲折を
「1週間前のオンラインMT」「対面MTの前日」「本日の対面MT」
という時間軸で書いていきます.

1週間前のオンラインMTでの印象

  • おくつ あきお
    奥津 暁夫くん

    勉学,遊び共に真面目ではあるが,茶目っ気がありそう.データ分析をしてまでめざましじゃんけんを毎日4回するが,プレゼント応募を忘れてそう.

  • かわうち よしひさ
    川内 啓真久くん

    本好きなので,一つのことを延々と考えていそう,小さい頃に扇風機を見て,なぜ前に進まないのか,真剣に考えていそう.

  • コウ ユファン
    GAO YUFANさん

    ミニオンのモノマネができると公言しているので,メンタルが強そう. 大人数での食事で,お皿に一つだけ残った食べ物を遠慮なく食べてそう.

  • さかもと たくや
    坂本 拓弥くん

    優しそう.食パンを焼いた時,赤ちゃんみたいに抱いてそう.

  • しみず としまさ
    清水 俊匡くん

    好青年.ピノのハートを見つけたら,両親に連絡してそう.

  • はっとり かねちか
    服部 兼周くん

    転学類するくらいなので,強い定見があり,こだわりが強そう.好きな子がいて,じゃあこれからお付き合いをしましょうという段階で,その子と服部くんのお母さんの誕生日が同じだと分かると途端に好きではなくなってしまいそう.

  • リュウ エツ
    劉 悦さん

    友だちが多そう.けれども友だちからの連絡を見てゲームの招待だった時,ものすごく落ち込んでそう.

上記のように,
(繰り返しですが,恣意的です)個性豊かな新入生が入ってきてくれました.
しかし,対面M Tの前日,これらの人物像を否定されてしまいました.

対面MTまでの悶々とした気持ち

と言いますのも,オンラインMT から今日にかけての1週間,
私だけ新入生から無視されていることに気づきました.
Slackの学生だけのグループでは,他の上回生(庄司,宮崎さん)が3回生に対して,お知らせをした時,
6人の方がスタンプを押していました.
一方で,私がお知らせしたら,誰1人として,スタンプを押してくれませんでした.
また,新入生4人くらいにSlackで連絡したのですが,清水くんと服部くんしか返信が来なかったのです.
これは,おそらく日頃の私の行いの悪さが露呈したのでしょう.
タイ人の女性から,毎月幾万かお金をもらい,そのお金をまた別の女性に使い,
またその女性からいくらかもらい,,,という永久機関に勤しみ,
デカダン生活に身を委ねた
人非人であることが事前に知れ渡っているのではないのかという疑念がぽつねんと現れました.
秘密は,誰にでもあるものですが,
秘密を秘密として,もしくは,秘密を知ったとしても,秘密を知らない演技をする,
そのような欺瞞が社会で生活を営む上で必要であります.
しかし,欺瞞は懐疑心を惹起します.
新入生が私に冷たいのは,私の秘密が露呈してしまったからではないのか,
だんまりと柔和な表情をしているが,
秘密を公然と糾弾しようという不穏な底意があるのではないのか,
また秘密を餌にうまく丸め込もうとするのではないのか.
懐疑の中を逡巡することが何よりも恐れていることでございます.
(些少なプライドのために申し上げておきますと,現在は真っ当に生きております)


モディリアーニ

対面MT前日になって,Slackの反応がない5人に秘密を見透かされたようなそんな気がしたのです.
その5人の顔は,画面越しに確かに見たはずなのですが,
どうにも思い出せず,
瞳の中がなく,単純化した線で描かれた平板な顔に
上書きされてしまいました.
モディリアーニが描く肖像画が良い例です.
秘密がバレませんようにという期待と,バレたらどうしよう,けれどもバレたら仕方がないという諦めに似た覚悟,
その覚悟すら見透かしているモディリアーニの肖像画のような顔が恐ろしくて恐ろしくて,彼らの人物像も変わってしまいました.
以下,本日の対面MT前日の新入生の人物像です.

対面MT前日の印象

  • おくつ あきお
    奥津 暁夫くん

    勉学,遊び共に真面目で,茶目っ気があるモディリアーニ

  • かわうち よしひさ
    川内 啓真久くん

    強い自省をするモディリアーニ

  • コウ ユファン
    GAO YUFANさん

    ミニオンの声をしたモディリアーニ

  • さかもと たくや
    坂本 拓弥くん

    優しそうなモディリアーニ

  • しみず としまさ
    清水 俊匡くん

    好青年.ピノのハートを見つけたら,両親に連絡してそう.

  • はっとり かねちか
    服部 兼周くん

    転学類するくらいなので,強い定見があり,こだわりが強そう.好きな子がいて,じゃあこれからお付き合いをしましょうという段階で,その子と服部くんのお母さんの誕生日が同じだと分かると途端に好きではなくなってしまいそう.

  • リュウ エツ
    劉 悦さん

    料理上手なモディリアーニ

という悲惨な世代になってしまいました.
顔がモディリアーニの描く人物像で,性格もモディリアーニがベース.
モディリアーニは,真実性の表現を追求したと言われています,
この観点からだと研究活動をするのにお誂え向きな人間だったと思う一方で,
強い酒と麻薬の常習者で,かっとなると自分の気に入らない作品は,
ことごとく破り捨てた殉情的な人間であります.
好青年,茶目っ気があるモディリアーニ,こだわりの強い青年,優しそうなモディリアーニ
ミニオンの声をしたモディリアーニ,料理上手なモディリアーニ,強い自省をするモディリアーニ...
好青年が,一番クセが強いこの世代は荒れる,そう確信しました.
気が大きく朗らかで頭脳明晰な先生方でも,困るのではと不安になります.

しかし,本日の対面での,自己紹介プレゼンを見た後は,
自分の思い描いた人物像は却下され,本当にほっとしました.
冒頭で述べましたように,闊達自在な7人の新入生が入ってきてくれたと思っております. (これは,おそらく全員に共通する人物像かなと)

プレゼンハイライト


  • 奥津

    奥津くん

    「最寄っている」という斬新な活用.


  • 川内

    川内くん

    パワポの図の説明で,「第一象限を〜」という数学ギークな説明.


  • GAO

    GAOさん

    父親にネギを食べられないことを,人生2%損していると言われる.


  • 坂本

    坂本くん

    地元の有名な東丸醤油ではなく,キッコーマンを使う.


  • 清水

    清水くん

    林先生の授業である「ヒューマンコンピュータインタラクション」を通して,この瀬田・林研究室に興味を持った,という話を聞いた林先生の口角が上がりすぎて,マスクから出ていた.


  • 服部

    服部くん

    父親が仕事であるタクシーの運転中に,ネットラジオをしているのでは疑惑.


  • 劉

    さん

    京都駅の前での,劉さんのダブルピース写真に私が驚く.ダブルピースをすることは,とても嬉しい時だと思っているので,京都駅で何があったのかとても気になる.

最後に




前日まで新入生に嫌われているのかなと思っていたのですが,私の邪推でした.多分.
また,プレゼンの後,新入生何人かおしゃべりをしたのですが,
私を邪険に扱うことなく,気さくに接してくださいました. 多分,嫌われてなかったので,万事良しです.
(嫌われていない確信を持ちたいので,もっと話しかけてください...)
何より人間の顔に正気が走っていたことに安心しました.
瞳があるって,大事ですね.
ここまで,新入生という他者の人物像の変容を軸に書き連ねました.
対面MT前は,情報量が少なすぎて,思いつきで人物像を書きましたがご容赦下さい.
自己でも他者でも,人間の変容は,肉体の面でも思想の面でも面白いと感じています.
私においても,大きく変容しています.
研究室入った当初は,自意識過剰で猜疑心が強く、気も弱いくせに
プライドだけは人一倍高く薄志弱行で,
人とつき合うにしても,権力者には,媚び諂った恭順な態度を取る一方で,
落伍者には,嘲弄して,つっけんどんな態度をとって,落伍者の社会では小国の王になろうとする,
どこから見ても人好きのしないまぎれもないアンチヒーローでありました.
エゴが過ぎるので,山月記のように虎になって,(本当に思っていました)
行方を晦ますため大学を退学しようと,とりあえず休学しました,
休学中は,酒と女性に耽溺したデカダン生活を送った人非人であり,
復学してからは,動物や人を愛する博愛主義者になりました.
私を例として,引き合いに出しましたが,2年の間でも大きな変容が見られました.

後書き

変容を促す最も良い触媒の一つが研究であると思っています.
研究者さんは,心底不思議に思っている疑問に情熱を感じ,無目的に情熱に一切を信じている無邪気さがあります.
みうらじゅんさんの言葉を借りるなら,
「自分ありき」ではなくて、「自分をなくす」ほど、我を忘れて夢中になって取り組んでみる”,
そのためには,無邪気さが必要であります.

研究者さん(学生も共同研究者)が集った研究室の中で
無邪気さという態度を醸成させることはできると信じています.
そして,「自分をなくす」故に,実利的なことは,自分の外に追いやられ,
より高いところや,より低いところに連れて行かれて、
自分を超えたり取り壊されたりして,変容するのではないのかと思います.
また,研究対象も自分が全幅の興味を置いている対象ではないことが多い.
自分の全幅の興味の外である対象,実利的にあまり自分に役立たない対象であるからこそ,
人間を変容させるのでしょう.
研究室生活を通して,自分,または他者においても,人間の変容を感じられたら幸いです.


オオソリハシシギ

オオソリハシシギも,換羽して色が変容します.
夏は首から腹にかけて,橙色になりますが,冬は同部分が白っぽくなります.
1万キロ先の越冬地まで1週間休まずに飛ぶオオソリハシシギのように
春先の研究発表に向けて
新入生含め学生は,毎週の研究MTを懸命に頑張りましょう.
オオソリハシシギは,春になると,アラスカに帰るのですが.
というオオソリハシシギの話でした.


松田

まつだ
(本記事デザイン担当)

結局何の記事だったんだこれは……