第34回人工知能学会全国大会(JSAI2020)にて,D2の油谷が学生企画セッションの企画,運営をしました.

この学生企画とは,人工知能研究分野の若手(学生)が今,どのようなことを考えているのか,知りたいのかといったことを発信する場としてセッションの場をいただいているものです.
今年度の学生企画のテーマは,各世代のAI研究者に問う ―「善く生きる」の捉え方―としました.

多様な価値観をお持ちの先生方を講演者として招聘し,人工知能研究者の各々の根底にある思想を問うことで,我々企画委員や企画にご参加いただくみなさんが,自分は今後どのようにAI研究に取り組んでいきたいのかを検討する場とすることを目指して企画しました.

北陸先端科学技術大学院大学の溝口理一郎先生,東京大学の池上高志先生,早稲田大学の田和辻可昌先生という,研究分野や思想,世代など,どれも大きく異なっているとお見受けする先生方3名をお招きし,その人生観・研究観をお話しいただき,ぶつけ合っていただきました.

今年度の人工知能学会全国大会は初のオンライン開催とのことで,従来とは異なるセッションデザインが必要となりましたが,ご講演いただいた先生方に加え,もう一人の企画委員の古池謙人さん(東京工芸大学)とSuperviserの小山聡先生(北海道大学)と東藤大樹先生(九州大学)のご助力のおかげで,終始有意義な議論が展開されたものと感じています.

特にいくつかのテーマで,背景にある思想が真っ向からぶつかり合う白熱した議論が展開されました.
例えば,「研究者として何に悦びを感じるか」という趣旨の議論では,「自身が認められる業績を上げられることが,研究者としてのモチベーション維持に大きく貢献する」という立場と「他者からの評価は,研究者としての動機づけに寄与する本質的属性ではない」とする立場の対立構造が浮き彫りになっており,普段見られない先生方の根底にある考えの一端が垣間見える興味深い時間となりました.

本企画セッションでは,アンケートシステム(Sli.do)を通じて会場からも質疑やコメントを収集し,セッション参加者一体となった動的な議論の展開を心がけ,参加者の方々の評価もポジティブなものばかり頂くことができました.

関係者のみなさまのおかげで終始有意義なセッションとして成立させられたこと,この場を借りてお礼申し上げます.

また,会場からいただいた質問のうち,企画当日には議論できなかったものについては,別途ご講演いただいた先生方にご回答をいただくようにしています.
こちらは順次,JSAI2020の学生企画ページにアップしていく予定ですので,ぜひチェックしてみて下さい!